でも現実は、思うようにはいかなかった。

反応はゼロ。
届いているはずの言葉も、何も動きを生まない。
時折返ってくるのは「ごめんなさい、今じゃないです」というやさしい断りのメッセージだけ。

毎回その言葉を見るたび、心に小さなヒビが入る。
「やっぱり私には無理なのかな」と、自分で自分の価値を疑ってしまう。

そんな日々を重ねていくうち、
いつしかスマホを手に取るのも怖くなり、
SNSを開くのすらためらうようになった。

「このまま、誰にも必要とされないまま終わるの？」

恐怖と不安でいっぱいだった。

でも、ある日、ふとしたことで気がついた。

「今じゃない」と言った人たちは、その後どうなったんだろう？

もしかして私は、「断られた後」の世界を、何も考えていなかったんじゃないか？

振り返ってみれば、申し込まれない人に対して、私はいつも何もしなかった。
断られた瞬間、自分の心を守るためにその人から目をそらしていた。

そのとき私が出会ったのが、「申込辞退安心法」という言葉だった。

最初は、ちょっと難しく感じた。
でも詳しく知るうちに、「これこそ私に足りなかったものだ」と、ハッキリと気づいた。

これは、「断られた人を諦めるな」というテクニックではない。
「売らなくても選ばれるようになるための、“優しいファネル”のつくり方」だった。

例えば、こんなことが起きた。

以前断られた女性から、数ヶ月後に連絡があった。

「あのときはタイミングが悪かったけど、ずっとあなたの言葉が頭に残っていて。
やっぱりお願いしたいんです。」

それを聞いたとき、涙が出た。
自分が無理に売り込まず、
信頼をベースにした関係をつくっていたからこそ、彼女は私を選んでくれた。

それ以来、「今じゃない」という言葉は私にとって怖い言葉ではなくなった。

断られた瞬間にすべてが終わるんじゃなくて、
その後の道を丁寧に用意しておけば、
いつか「あなたで良かった」と言ってもらえる日が来ることを知ったから。

私が特別な才能を持っていたわけじゃない。
ITツールや自動化の仕組みも、正直まだ苦手なまま。

それでも私は、少しずつ信頼を積み上げていく方法を学んだ。
それが、「申込辞退安心法ワークショップ」で教わったこと。

この方法を知るまでは、「売り込まなきゃ売れない」と思っていた。
でも違った。