挑戦よりも恐ろしいもの――『目標を立てない安心感』がもたらす静かな崩壊

2025/09/11

「大きな目標を掲げるのは怖い」
そう自分に言い訳をして、曖昧なまま日々を過ごしていた時期があった。

失敗したくなかった。
数字を掲げて届かなかったら、自分の無能さを証明するようで、怖くて仕方なかった。

だから私は、あえて目標を立てなかった。
「なんとなく頑張っている」安心感に身を委ねていた。

けれど、その安心感こそが、事業を静かに蝕む最大の毒だった。

見えない崩壊

目標を立てない毎日は、一見平穏だ。
今日も顧客対応をして、SNSに投稿し、事務作業をこなす。忙しく働いている自分に安心する。

でも、振り返ると「何を達成したのか」が思い出せない。
進んでいるつもりで、実はどこにも辿り着いていない。

それは、底に穴の開いた船に乗っているようなものだ。
外からは普通に見えるが、水は確実に入り込み、気づけば沈没は目前に迫っている。

挑戦を避ける代償

挑戦して失敗するのは確かに痛い。恥ずかしさもある。
だが挑戦を避ければ、学びも成果も一切ない。

「来月こそはやろう」
「もう少し準備が整ったら」

そう言い訳を繰り返しているうちに、顧客は他へ流れ、売上は減り、銀行残高は静かに減っていく。
後から取り戻すには、失った時間の倍以上の労力が必要になる。

自分を責める二重の苦しみ

恐ろしいのは、行動しないことそのものよりも、「分かっているのにやっていない」という事実だ。
人はそれを心の奥で理解している。

だからこそ、自分を責め続けてしまう。
「やればいいのにやらない自分」
「挑戦できない自分」

この二重の苦しみは、挑戦して一度失敗するよりも、ずっと深く長く続く。

静かに迫る崩壊

崩壊は音もなく進む。
だから気づいたときには遅い。

顧客の数が減り、資金が尽き、心のエネルギーすら奪われていく。
その未来は「目標を立てない安心感」の中で、少しずつ確実に近づいてくる。

本当に恐れるべきもの

私は気づいた。
恐れるべきは「挑戦して失敗すること」ではない。
恐れるべきは「挑戦しないまま、未来を失うこと」だ。

完璧な目標はいらない。
まずは小さな一歩を決めればいい。
一人の新規顧客を獲得する。問い合わせを一件増やす。
それだけで未来は変わり始める。

安心感に隠れた恐怖が、今も静かにあなたの事業を侵食している。
その事実から、どうか目を逸らさないでほしい。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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