『目標を立てたら能力不足がバレる』という思い込みが招く、未来の破綻

2025/09/12

「目標を立てなければ安全だ」
私は長い間、そう信じていた。

数値を掲げて達成できなかったら、努力が無駄になるだけでなく、自分の力不足を証明することになる。
周囲から「結局できない人」と見られ、何より自分自身が自分を見限ってしまう。
それが怖くて、私は目標を避け続けていた。

安心感の正体

目標を掲げない毎日は、平和に見える。
「とりあえず今日も仕事をした」という満足感。
顧客対応をし、SNSに投稿し、事務をこなす。

一見すると充実している。
だが、振り返ると何を成し遂げたのか言えない。
達成感はあるのに、成果は残っていない。

まるで底に小さな穴の空いた船に乗っているようだった。
外からは何も変わらないが、水は確実に入り込み、未来は静かに沈み始めていた。

挑戦を避けることで失ったもの

「来月やろう」
「もう少し準備してから」

私はそう言い訳を重ねた。
挑戦して失敗する痛みを避けたかった。

だが、その結果失ったのは、未来だった。
顧客は他へ流れ、売上は落ち、銀行残高はじわじわ減っていった。
回復しようと思っても、一度失った流れを取り戻すには倍以上の努力が必要になる。

二重の苦しみ

目標を避けることで、私は二つの苦しみに縛られていた。

ひとつは「挑戦しないことで未来を失う」苦しみ。
もうひとつは「やらなきゃと分かっていながら動けない自分を責める」苦しみ。

この二重の痛みは、挑戦して一度失敗するよりもずっと深く長く続いた。

崩壊は静かに進む

恐ろしいのは、破綻が一気に来るのではないことだ。
ゆっくり、気づかぬうちに、未来は削られていく。

顧客は少しずつ減り、資金は静かに尽き、心のエネルギーも削られていく。
ある日突然、それが一気に表面化する。

「なぜこうなったのか」
その答えは簡単だ。
私は目標を避け続けたのだ。

本当に恐れるべきもの

私はようやく理解した。
恐れるべきは「目標を立てて失敗すること」ではなかった。
恐れるべきは「目標を立てないまま未来を失うこと」だったのだ。

大きな数字を掲げる必要はない。
一つの小さな目標を決めるだけでいい。
「新規顧客を一人増やす」
「問い合わせを一件増やす」

その一歩が未来を変える。

安心感に酔っている間にも、未来は確実に奪われていく。
その恐怖に、どうか気づいてほしい。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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