顧客像を絞ったら常連まで消える?──その恐怖の裏に潜む真実

2025/09/22

予約ゼロの白いカレンダー。
常連までも消えてしまうのでは、という冷たい恐怖。

電話は鳴らない。
通知も来ない。
サロンの空気がやけに静かに感じる日。

私は心の奥底で怯えていた。
「顧客像を絞ったら、あの常連さんまで来なくなるんじゃないか?」
「もし全員消えたら、私はどうやって生きていけばいいの?」

夜中、何度も目が覚め、スマホのカレンダーを開く。
予定は真っ白なまま。
胃が締め付けられ、息が浅くなる。

広く守ったつもりが、結局失った

恐怖に勝てず、私は「誰でも歓迎」と言い続けた。

「癒されたい方に」
「健康に関心のある方に」
「美しくなりたい女性に」

無難で優しい言葉。
誰も外さないように選んだ言葉。

けれど、結果は残酷だった。

  • 投稿は流され、誰の心にも残らない。

  • 広告は見られても、「自分のことだ」とは思われない。

  • 新規はゼロ。常連の来店周期も次第に空いていく。

広げて守ったつもりが、誰も守れなかった。

常連が本当に求めていたもの

常連さんが通い続けてくれる理由は「合っていたから」だった。

  • 肩こりで悩む人に合わせたケア。

  • 敏感肌の人に合わせた商品。

  • 産後の体型に悩む人へのメニュー。

「私に合っている」──その感覚が人を動かしていた。

そして、その感覚をより強めるのが「顧客像を絞る」ことだった。

絞った瞬間の変化

勇気を出して顧客像を絞った。

  • 更年期の不調で悩む40代の女性。

  • 育児で疲れ切った30代のママ。

  • 長時間デスクワークに苦しむ会社員。

ひとりを思い浮かべた途端、言葉が具体的になった。

「白いカレンダーを見て不安で眠れない」
「産後の体型が戻らずため息をつく」
「肩こりで頭痛薬が手放せない」

そんな言葉が心に刺さったのだろう。
「まさに自分のことだと思って」と来店する人が現れた。

常連はどうなったか?
むしろ「やっぱりここが私の場所だ」と言って、通う理由を強めてくれた。

恐怖の正体

「顧客像を絞ったら常連が消える」という恐怖。
けれど、本当の恐怖は違った。

“誰にでも合う”と言いながら、誰からも選ばれない存在になること。

アクセスはあっても予約はゼロ。
常連すら守れない空虚なサロン。
これこそが、私が震えた夜の正体だった。

あなたへの問い

あなたのサロンのカレンダーはどうだろうか。
常連を守るつもりで、広げすぎていないだろうか。

顧客像を絞ることは、小さくなることじゃない。
常連を失うことでもない。

それは、あなたを「選ばれる人」に変えるための唯一の道だ。

そして、その勇気を持った瞬間に、
あなたはもう「予約ゼロの夜」とは決別できるのだ。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
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⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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