予約が入る人は、“最初の10文字”で勝負をつけている。
夜の9時、私はまたスマホの前に座っていた。
投稿を終えたあとの静けさに、胸の奥がざわつく。
「今日こそ反応があるはず」──そう思っていた。
でも、1時間経っても「いいね」は2つ。
コメントはゼロ。
その沈黙は、まるで冷たい空気のように指先にまとわりついた。
その夜、私ははっきり悟った。
“最初の10文字”が、すべてを決めている。
どんなに心を込めても、
どんなに綺麗なデザインを作っても、
読み手の指が止まらなければ──
その投稿は「存在していない」のと同じだった。
昔の私は、「内容が良ければ届く」と信じていた。
だから、丁寧に説明した。
商品の良さ、こだわり、想い。
けれど、どんな投稿も反応がない。
ある日、分析ツールを見て凍りついた。
ほとんどの人が、最初の一文で離脱していた。
つまり私は、「伝わる前に捨てられていた」のだ。
私は、言葉の順番を変えた。
「伝える」ではなく「感じさせる」から始めた。
?そして、予約が入る人には共通点があった。
1. 感情から始まる投稿をしている。
「怖いくらい静かな予約表を見た朝。」
人は、感情の“温度”で動く。
2. 未来を想像させる言葉を使う。
「3ヶ月後の私は、笑っていた。」
映像が浮かぶと、読む手が止まる。
3. 常識を裏切る逆説で始める。
「投稿すればするほど、予約が減った。」
“意外性”は、無関心を破る。
投稿は情報発信ではない。
共感の発信だ。
人は「わかる」では動かない。
「それ、私のことだ」と思った瞬間に動く。
私が最初に“10文字ルール”を使ったとき、
始まりはこうだった。
「売上ゼロの朝に、私がしたこと。」
その投稿は、これまでにない反応を生んだ。
いいねは5倍、コメントには「泣きました」「まさに今です」。
私は思った。
言葉は完璧じゃなくていい。
ただ、本音の温度であればいい。
怖いのは、誰もが“最初の10文字”の重みを知らずに、
「読まれない投稿」を量産していることだ。
でも、あなたならできる。
なぜならあなたは、すでにたくさんの想いを持っているから。
あとは、それを“届く順番”で出すだけだ。
投稿ボタンを押す前に、
たった10文字だけ、もう一度見つめてみてほしい。
そこに、あなたの“心の熱”はあるだろうか?
それとも、“無難な言葉”が並んでいるだろうか?
指が止まる10文字には、
人生を変える力がある。
あなたの予約表を、静寂から救い出す力が。