焦る10月、沈黙の11月、そして“動く12月”
この時期になると、空気が急に冷たくなる。
でも本当に冷えていくのは、気温よりも“人の心”のほうだ。
去年の私は、その冷えをまったく読めていなかった。
「まだ大丈夫」「12月に挽回すればいい」と思っていた。
でも現実は──11月に入る頃、予約は静かに消えていった。
10月。
売上が下がり始めると、怖くて、落ち着いてなんていられない。
投稿の数を増やし、キャンペーンを打ち出し、
それでも反応は薄くて、どんどん焦っていく。
気づけば、
発信の“目的”が「売ること」になっていた。
心のどこかで、「信頼」は後回しでいいと思っていた。
11月。
通知が鳴らない日が増える。
「何がいけなかったんだろう」とスマホを眺めては、
指が止まる。
そんなとき、あるお客様の言葉が思い出された。
「なんか、最近“売り込みっぽい”ですね。」
胸の奥がチクリとした。
自分でも気づかぬうちに、焦りが文章を支配していた。
“人の心の温度”を感じ取る余裕を、
私はなくしていたのだ。
沈黙の11月は、苦しい。
でも今ならわかる。
あれは「信頼が熟成している時間」だった。
すぐに芽が出なくても、
静かに見てくれている人が必ずいる。
彼らはコメントをしない。いいねも押さない。
けれど、見ている。
“本物かどうか”を、ゆっくり見極めている。
そして12月。
まるで雪解けのように、
突然、メッセージが届き始めた。
「ずっと見てました」
「やっとお願いしたいと思いました」
あの沈黙の時間は、
“何も起きなかった”のではなく、
“信頼が育っていた”時間だったのだ。
もし今、あなたが焦っているなら、
どうか自分を責めないでほしい。
焦りは自然な反応。
でも、それに支配されると、
“信頼の芽”を自分の手で潰してしまう。
10月は、撒く月。
11月は、育てる月。
12月は、動く月。
だからこそ、
10月に撒かない人は、12月に何も刈り取れない。
そして11月を耐え抜いた人だけが、
12月の光を見られる。
焦る10月。
沈黙の11月。
そして“動く12月”。
この3つの季節を乗り越えた人だけが、
“売らずに売れる人”になっていく。
だから、今は焦らず、育てよう。
静かに、誠実に。
信頼の温度が上がるその瞬間を、待てる人でいよう。
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