10月の売上を救うのは、「商品説明」ではなく“あなたの声”。

2025/10/20

スマホの通知が鳴らない夜ほど、心細いものはない。
いつもなら届くはずの予約。
“今日もゼロ”と並ぶスケジュール表の白い隙間が、
まるで静かな拒絶みたいに感じることがある。

「こんなに頑張ってるのに、なぜ?」
──そう呟いたのは、10月のはじめの夜だった。

9月までは、まだ動いていた。
キャンペーン投稿も、限定メニューも、ちゃんと反応があった。
でも10月に入った途端、空気が変わった。
季節が冷え始めたように、反応も冷えた。

“割引”が響かない。
“特別価格”も届かない。
まるで、お客様の心に見えない氷が張ったように。

私はその時、初めて気づいた。
自分の投稿から、「声」が消えていたことに。

どんなに綺麗な写真を載せても、
どんなに効果的なキャッチコピーを並べても、
それは“説明”でしかなかった。

サロンを始めた頃、
初めて来てくれたお客様が帰り際に言った一言を思い出す。
「あなたの声、落ち着きますね。」

──あの頃の私は、“売る言葉”ではなく、“伝える声”を持っていた。

10月は、売上が下がる季節じゃない。
“声”を取り戻せる季節なんだ。

気温が下がると、人の心は内側を見始める。
無理をしたくなくなる。
「何を買うか」よりも、「誰から買うか」で選びたくなる。

そのとき必要なのは、キャンペーンじゃない。
あなた自身の“声”なんだ。

ある夜、私は投稿を変えた。

「今日、空が高くて。
少しだけ、夏の疲れが肌に出てる気がしました。
自分をいたわる時間、忘れないでくださいね。」

その投稿には、値段も商品名もない。
でもその夜、3件の予約が入った。
“売ってないのに売れた”。

いや、“伝えたから届いた”んだと思う。

人は、完璧な投稿に心を動かされない。
“人間らしい声”にだけ反応する。

「10月は“売る月”ではない」
──そうじゃなくて、
「売り込む人が消えていく月」なのだ。

そして、
“あなたの声を信じた人だけが残る月”。

だから、もう無理して“数字の言葉”を使わなくていい。
「10%OFF」より、「10秒の優しさ」。
「期間限定」より、「気づいたら、ここにいた」。

そんな言葉が、誰かの心を温める。

もし今、投稿を止めようかと思っているなら、
今日だけでいいから、声を出してみて。
たとえ震えていてもいい。
たとえ届かなくてもいい。

あなたの声は、確かに誰かを動かす。
それが、10月という月の、不思議な魔法だから。

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プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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