年末に焦る人の共通点は、“今の10通”を書いてないこと。

2025/10/21

夜の静けさが、やけに重く感じた。
カレンダーの数字は「10月」。
けれど、心の中ではもう「12月の焦り」が始まっていた。

──売上が動かない。
──予約が入らない。
──投稿をしても、反応が薄い。

誰も悪くない。
でも、この沈黙が怖かった。
何も起こらない10月ほど、恐ろしい季節はない。

思い出す。
数年前のあの冬も、同じように焦っていた。

12月に入ってから、急に割引を始め、
「あと○日で終了!」なんて言葉を並べた。
けれど、お客様の心はもう離れていた。

DMを送っても既読スルー。
メールを出しても開かれない。
キャンペーンを打っても反応はゼロ。

その時、私の中でハッキリと分かった。

『信頼は、12月の割引では買えない。』

それから私は、10月に“10通のメール”を書くようにした。
売り込むためじゃない。
「思い出してもらう」ために。

たとえば──
「朝、指先が冷たくて、湯呑みに手をかざした時の小さな安心」
「風が乾き始めると、肌より心の方が先に乾く気がする」

そんな、なんてことのない話。
けれど、それに返信が届いた。

“読んで泣きました”
“最近、気持ちが落ちてたけど少し元気出ました”
“また予約したいです”

そのとき初めて気づいた。
教育メールは“教えること”じゃない。
“つながりを育てる時間”なんだ。

10通の中で、読者の心は少しずつ変わっていく。
警戒 → 共感 → 信頼 → 応援。
それは、冬の地面の下で根が張っていくようなものだ。

でもほとんどの人は、花を焦って咲かせようとする。
10月にキャンペーン、11月に割引、12月に値下げ。
だけど、根を張らない花は、
霜が降りた夜に一瞬で枯れる。

10通のメールを書ける人は、根を育てる人。
書かない人は、焦って花びらを散らす人。

どちらになるかは、今この瞬間の指先が決めている。

「今書く10通」は、未来のあなたを助ける10通だ。
年末の焦りは、10月の沈黙の報いだ。
そして、年末の穏やかさは、10月の言葉の貯金だ。

だから私は、今日も1通だけ書く。
売り込む言葉ではなく、
“声が届く人”を思い浮かべながら。

「信頼は、積み上げるものではなく、染み込ませるもの」

静かな夜に、一人ひとりの心へ種をまく。
それが、年末の光になると知っているから。

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プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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