季節が変わると、反応も変わる。“秋の挨拶”が生む心理のスイッチ。

2025/10/30

「何を投稿しても、反応がない。」
そう感じたのは、9月の終わりだった。

夏まではあんなに動いていた予約も、いいねも、DMも。
それがピタッと止まった。
まるで誰かが“見えないスイッチ”を切ったように。

でも、誰も悪くなかった。
変わったのは「季節」だったのだ。

人は、季節の変化に合わせて“心の温度”が変わる。
それを無視して発信を続けると、どんなにいい言葉も届かなくなる。

夏は「拡散の季節」。
勢いやノリで動く人が多い。
だからキャンペーンやセールが当たる。

でも秋は、違う。
静かに、内側に意識が向く。
人は“誰かに共感されたい”より、“自分を見つめ直したい”に変わる。

なのに、多くの人は、
夏のままのトーンで秋を迎えてしまう。

「◯◯キャンペーン実施中!」「残り3名様!」
──そんな投稿を見るたびに、心がそっと離れていくのがわかった。

お得感より、
“ぬくもり”を感じたい季節に、
“焦り”の言葉を見せられると、人は静かに防御する。

それが、10月の無反応現象の正体だ。

ある朝、私は思い切ってトーンを変えた。
セールスをやめて、ただこう書いた。

「朝晩の冷え込みが強くなってきましたね。
体調、崩していませんか?」

それだけ。

驚いた。
いつも反応ゼロだった投稿に、
「わかります、最近冷えますよね」
「そんな気づかいが嬉しいです」
──そんなコメントがついた。

その瞬間、気づいた。
“季節が変わると、反応も変わる”。

秋の発信で大切なのは、「情報」ではなく「体温」。

たとえば、
夏に響いた「あなたにおすすめ!」が、
秋には「無理して押しつけられている」に聞こえる。

逆に、
「最近どうですか?」という一言が、
まるで“心の毛布”のように、相手の中で温もりになる。

同じ言葉でも、季節が変われば温度が変わる。
これが、心理スイッチの怖さだ。

私は今、どんな投稿も「挨拶」から始めている。
それだけで、反応が戻ってきた。

「雨が続いて気分が落ちやすいですね」
「秋晴れの空を見ると、ちょっと背中を押される気がします」
「温かい飲み物が美味しくなる季節ですね」

売り込む言葉は、もう必要なかった。
“共感”という土台ができると、
人は自然に「あなたの商品」を思い出すようになる。

多くの発信者は、テクニックを学ぼうとする。
でも、本当に大切なのは、「人の季節」に寄り添う感性だ。

秋は、静かな会話を好む季節。
つまり、“営業トーン”が最も嫌われる季節でもある。

この時期に「売る発信」を続けると、
見えないところで、信頼が“乾いて”いく。

恐ろしいのは、誰も「嫌い」と言ってくれないことだ。
ただ、反応がなくなるだけ

そして、多くの人が“数字が下がった”と勘違いして、
さらに発信を強め、逆効果になる。

もし、あなたの投稿が届かなくなっているなら、
それは「スキル不足」ではない。
季節のリズムに合っていないだけかもしれない。

秋は、”届ける”より“気づかせる”発信が強い。
「気をつけてくださいね」
「季節の変わり目、無理しすぎていませんか?」

たったそれだけで、反応は戻る。
なぜなら、人は“共感”で動くから。

この季節、商品を売らなくても信頼を積み上げられる人がいる。
それが、冬に強い人。

逆に、秋に焦って売る人は、年末に疲弊する。
タイミングを間違えるだけで、1年の成果が変わる。

10月。
発信の正解は「宣伝」ではない。
「季節の声」を届けることだ。

もし迷ったら、
まず一言、こう書いてみてほしい。

「今朝の空気、少し冷たくなりましたね。」

その一言が、相手の中で“あなたの存在”を思い出させる。
商品ではなく、「人」を思い出させる。

そしてそれこそが、
沈黙していたフォロワーをもう一度“動かす”スイッチなのだ。

#秋マーケティング #美容サロン集客 #DRM #共感ストーリー #信頼は季節とともに育つ

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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