松・竹・梅を並べただけで、反応が3倍になった日。

2025/11/02

値下げボタンに指を伸ばした瞬間──画面の光が、妙に冷たく感じた。
「この金額じゃ、誰も来ないのかもしれない。」
静まり返ったサロンに、心の音だけが響いていた。

でも、私は指を止めた。
“値下げは、信頼を削る”──誰かの言葉が、胸の奥で微かに残っていたからだ。

その夜、私はノートを開いた。
「松・竹・梅の3段階にしてみよう。」
そう書いたのは、勇気というよりも“もう後がない”という気持ちだった。

・梅:3,000円(シンプルケア)
・竹:5,000円(人気コース+小さな特典)
・松:8,000円(プレミアム体験+フォロー)

3つのメニューを並べて投稿ボタンを押した。
何かが変わる気がして、同時に何も変わらないような気もしていた。

しかし翌朝。

「竹コース、気になります」
「松の特典って、どんなことをしてもらえるんですか?」

メッセージが、立て続けに届いた。
数字で言えば、反応率は前回の約3倍。
でも、それよりも心に残ったのは──“お客様の迷いが減った”という変化だった。

あとで調べてみると、人は3つの選択肢の中から“真ん中”を選ぶ傾向があるという。
極端に安いと「何か足りない」と感じ、
高すぎると「私には早い」と引いてしまう。

つまり、“安心して選べる真ん中”を作ることが、信頼の設計だったのだ。

そして気づいた。
私は、値下げで“信頼”を削っていた。
安くすればするほど、私は“自分を安く扱う人”になっていた。

? 「価格は、信頼の鏡。」

誰よりも、自分が自分の価値を信じていなかったのだ。

それからというもの、私は“松”を出すことを怖がらなくなった。
それは高額コースという意味ではなく、
「私が本気で提供したい価値を堂々と出す」という姿勢のことだ。

もちろん、すべての人が選んでくれるわけじゃない。
でも、それでいい。
誰に選ばれるかより、誰に選ばれないかが明確になること。
それが、信頼をつくる一歩だった。

売上が上がった日の夜、
私は画面を見ながら、静かに笑った。

「値下げしなくても、動くんだ。」

その瞬間、胸の奥に広がったのは、
“安堵”ではなく、“誇り”だった。

今、もしあなたが迷っているなら、
今日1つだけ、自分の“松”を決めてほしい。

それは特別なプランでも、高額商品でもない。
あなたが本気で信じられる価値の形。

それを出す勇気がある人だけが、
「安売りから信頼へ」という道を歩ける。

値下げではなく、信頼を積み上げる11月に。
今日の“ひと手間”が、12月の笑顔を決める。

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プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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