【美容業あるある】「なんかダルい」まま働く人が、なぜ年末に売上を落とすのか?
サロンのドアを開けた瞬間、
冷たい空気が肌にまとわりついた。
朝から、なんとなく体が重い。
でも「これくらい、みんな同じ」と言い聞かせる。
鏡に映る自分の顔が少しむくんで見えるのに、
その理由を“気のせい”にして、いつも通りお客様を迎える。
──それが、売上が落ち始める最初の瞬間だった。
美容や健康を扱う仕事をしていると、
“自分の体調を後回しにすること”が習慣になる。
お客様を笑顔にすることが、自分の使命だと思うから。
でも、疲れはゆっくりと、
あなたの予約表を侵食していく。
気づけば投稿の頻度が減り、
キャンペーンを考える余裕もなくなる。
「11月って、なんだか静かだよね」
そう言い訳した瞬間、ビジネスの代謝も止まっていく。
去年の私はまさにそれだった。
11月、売上が15%落ちた。
12月は20%ダウン。
数字を見たとき、まるで血の気が引くようだった。
原因は、戦略でもSNSのアルゴリズムでもない。
私自身の代謝が、落ちていたのだ。
「体が冷えると、心も動かなくなる」
その意味を、私はその冬に痛感した。
体が鈍ると、決断も鈍る。
代謝が落ちると、発想も止まる。
エネルギーが枯れると、言葉の熱も伝わらなくなる。
“頑張っているのに、反応がない”──
それは才能の問題ではない。
循環の問題だ。
あなたの代謝が止まれば、ビジネスの血流も止まる。
あの冬、私はようやく手を止めた。
夜のサロンで、白湯をゆっくり飲みながらノートを開いた。
“今日、感じたこと”を3つだけ書く。
・朝の手が冷たかった
・お客様の声のトーンが低かった
・投稿を書く気になれなかった
たった3行。
でも、それが“再起動のスイッチ”になった。
そこから始めたのは、たった3つのこと。
① 朝一番に温める。
白湯でもストレッチでもいい。体を動かすだけで脳が起きる。
② 冷えを放置しない。
「まあいいや」と思った瞬間にエネルギーは逃げていく。
温めることは“自分を戻す”こと。
③ 1日の終わりに、自分の声を聞く。
5分の静けさが、翌日の集中力を作る。
たった7日続けるだけで、
心の中の“霧”が晴れていった。
その頃、久しぶりにDMが届いた。
「最近、行こうと思ってたんです」
その一言に、胸が熱くなった。
止まっていたのは、集客ではなく私自身だった。
体を整えることは、数字を整えること。
温まることは、関係を回復すること。
冷えを放置することは、未来を凍らせること。
冬に強いサロンは、“体調を整える習慣”を持っている。
季節を理由にしない人ほど、春に笑っている。
だから、もし今「なんかダルい」と感じているなら、
それはただの疲れじゃない。
未来の売上が、静かにSOSを出している。
スマホを置いて、深呼吸してほしい。
温かい飲み物を一口飲んで、今日の自分に聞いてみて。
「私、ちゃんと整ってる?」
その一言が、あなたの11月を変えるかもしれない。
あなたの体が動けば、売上も動く。
エネルギーは、外から来るものじゃない。
温度を取り戻すことで、再び巡り出す。
あなたの手の温もりが、誰かの信頼を呼び戻すから。