【見落とされがち】売れない人ほど、“感謝”を言葉にしていない。
手の温度は下がっていくのに、スマホは熱を帯びていた。
通知の数ばかり気にして、誰の心も見ていなかった。
──その時、私は“ありがとう欠乏症”になっていた。
数字が下がると焦る。
焦ると、言葉が硬くなる。
「次回のご予約、いつにしますか?」
その一文を送る指先が、どれほど冷たかったか、今ならわかる。
私が本当に送るべきだったのは、それじゃなかった。
たった一言、「来てくれて嬉しかったです。」
それだけだったのに。
“ありがとう”を言わなくなると、
人との距離だけでなく、売上まで冷えていく。
感謝の言葉は、ビジネスの血流だ。
止まった瞬間から、心は酸欠になる。
昔、あるお客様が急に予約をやめた。
「しばらく行けそうにないです」とだけ書かれたLINE。
半年後、別のサロンに通う投稿を見つけた。
理由がわからなくて、夜中に何度も画面を見返した。
でも気づいた。
最後に送ったメッセージには「ありがとう」がなかった。
冷たい文面が、冷たい結果を生んでいた。
感謝のない努力は、冷たい炎のように燃え尽きる。
その冬、私はノートを開いて、
今日「ありがとう」と言えなかった場面を書き出してみた。
・DMの返信を“定型文”で済ませた
・差し入れをもらったのに、お礼をスタンプで返した
・常連さんに「またお願いします」とだけ送った
どの一行も、小さな傷のように痛かった。
言葉を省くたび、心の血流が止まっていたのだ。
感謝のない努力は、冷たい炎のように燃え尽きる。
その冬、私はノートを開いて、
今日「ありがとう」と言えなかった場面を書き出してみた。
・DMの返信を“定型文”で済ませた
・差し入れをもらったのに、お礼をスタンプで返した
・常連さんに「またお願いします」とだけ送った
どの一行も、小さな傷のように痛かった。
言葉を省くたび、心の血流が止まっていたのだ。
その日から、私は“ありがとうの再教育”を始めた。
返信の最初に一言だけ、心からの言葉を添える。
「今日もあなたに会えて嬉しかったです」
「選んでくれてありがとう」
「あなたの変化を一緒に喜べて嬉しいです」
すると、不思議なことにリピートが戻り始めた。
“売上”より先に、“温度”が戻ってきた。
ある日、常連の方からこんなメッセージが届いた。
「ここのお店は、いつも言葉があったかいですね。」
その一行を見た瞬間、
涙が出た。
感謝の言葉は、相手を救うだけでなく、
自分をも癒してくれる。
そして、11月22日、“いい夫婦の日”。
この日は、ビジネスを見つめ直す日でもあると思う。
夫婦関係も、サロンとお客様の関係も同じ。
感謝が途絶えた瞬間に、信頼は静かに崩れ始める。
「わかってくれてるはず」
「言わなくても伝わる」
──その油断が、心を凍らせる。
「すごいね」ではなく、「いてくれて助かる」。
“称賛”より“感謝”の方が、心の温度を上げる。
感謝は“結果”じゃない、“はじまり”だ。
言葉の温度が高い人の周りには、信頼が集まる。
信頼の多い人のもとには、自然と売上が巡ってくる。
だから私は、今日もノートを開く。
一日の終わりに、3つの「ありがとう」を書く。
「朝一番で来てくれた〇〇さん、寒い中ありがとう」
「DMで相談してくれた人に、勇気をありがとう」
「今日もこの仕事ができた自分に、ありがとう」
感謝は、宣伝よりも強い。
広告よりも早く、心に届く。
あなたが“ありがとう”を伝えた数だけ、
あなたのビジネスは温まっていく。
今夜、3人に「ありがとう」を伝えてみてください。
その瞬間、あなたの手の温度が、きっと少し上がるから。