【なぜ伝わらない?】“本当にいい商品”なのに、信用されない人の共通点。
「どうして売れないんだろう…」
投稿も続けてる。サービスにも自信がある。
それなのに、予約フォームが“沈黙”していた。
思えば、そのときの私は必死だった。
毎日SNSを更新し、キャンペーンを出しても、反応はゼロ。
見込み客の「いいね」も止まり、DMも静まり返る。
夜、画面を見つめながらふと気づいた。
──“伝わってない”のだ。
ある常連さんから届いた一通のメッセージが決定打だった。
「すごく良い投稿なんだけど、なんか“営業っぽく見える”のよね」
その瞬間、血の気が引いた。
私が一番避けたかった“売り込み臭”。
でも、誰よりもお客様を想っていたつもりだった。
■「正しいことを言っているのに響かない」人の共通点
思い当たる節があった。
どの投稿も、丁寧に説明して、誠実に書いていた。
「お客様のために伝えたい」という想いでいっぱい。
──なのに結果は出ない。
なぜか?
今ならはっきり言える。
「自分の視点」で書いていたから。
たとえばこうだ。
「このトリートメントは天然成分100%です!」
「私のサロンでは最新機器を導入しています!」
悪くない。事実も正しい。
でも読み手は、こう感じていた。
「あぁ、売り込みね。」
思い切って3人のお客様に本音を聞いた。
帰ってきた答えに、心臓がズキンとした。
「まじめすぎて近寄りにくい」
「“買ってほしい感”が伝わる」
「良いこと言ってるのに、人の温度を感じない」
私は“信頼される言葉”と“説明する言葉”を混同していた。
■「信頼」は説明ではなく“余白”で伝わる
そこから、思い切って投稿を変えた。
商品説明をやめ、代わりに「人の物語」を書いた。
「このオイルを使ってくれたお客様が、“自分の肌を好きになれた”と言ってくれた。」
この一文に変えた瞬間、コメントの数が3倍になった。
「それ、私も体験したい」「共感します!」
──信頼は、共感の余白から生まれる。
■信頼を失う3つの落とし穴
1️⃣ 主語が“私”になっている
→ 「私は」「私の商品は」ばかりでは、押し付けに見える。
2️⃣ 説明が多い
→ 熱意の裏に“疑われる恐れ”がある。信頼は、静かな自信で伝わる。
3️⃣ 称号で語る
→ 資格より、“救ってきた人”を語る方が、何倍も響く。
■「信用を得る人」は、“語る”のではなく“祈る”
SNSで信頼を積み上げている人たちは、共通して“祈るように書く”。
「どうすれば買ってもらえるか」ではなく、
「どうすればこの人が少しでも自分を好きになれるか」。
たとえば投稿の最後にこう添える。
「どんな形でも、あなたが笑顔でいられますように。」
この一文があるだけで、
その投稿は“営業”から“温度”に変わる。
■焦りがにじむほど、信用は遠のく
“本当にいい商品”ほど、発信者が焦る。
その焦りが、言葉の端ににじむ。
でも、お客様はその“温度の乱れ”を敏感に感じ取る。
だからこそ、伝えたい11月の教訓はこれ。
「伝える」より「気づかせる」。
人は、教えられたことよりも、
“自分で気づいたこと”を信じる。
あの頃、沈黙していた予約フォームが、
今では穏やかに鳴るようになった。
数は多くなくても、確実に“共鳴してくれる人”が集まっている。
信頼とは、数字ではなく“心拍”で伝わるもの。
強く脈打つほど、静かに届く。
あなたはどちらの言葉を選びますか?
「信じさせたい言葉」
それとも
「信じたい人のための言葉」
その選択が、この冬の売上を決める。