予約ゼロのまま終わるか、駆け込みで満席にするか──差をつけるのは“捨て方”だった。

2025/12/02

今日、予約表を見ながら思わず息をのんだ。
もうすぐ12月が終わるのに、まだ空白がぽっかり残っている。
その白いスペースを見るたびに、胸の奥が冷えていく。

でも、その瞬間同時に思い出した。
去年、同じように焦っていたサロンオーナーさんの顔を。

「もうダメかもしれない」
そう呟きながら、震える手でカレンダーをめくっていた彼女。
その横で私はただ静かに見守っていた。
なぜなら、その原因を私は知っていたからだ。

──“増やしすぎていた”のだ。

メニュー、キャンペーン、SNS投稿、紹介特典。
考えつくものすべてを抱えて、息切れしながら走っていた。

だけど、人は選択肢が多いほど迷う。
迷うほど、決められない。
決められないほど、買わない。

これは恐ろしいほど残酷な事実だ。

そして何より怖いのは──
当の本人は「努力している」と信じ込んでいること。

■満席にする人は“増やす人”じゃない。“手放す人”だ。

本当に売れる人は、意外なほど冷静だ。
やらないことを、先に決めている。

・やたらと並べる特典を捨てる
・長い説明を捨てる
・「選んでもらおう」という依存を捨てる
・キャンペーンの乱立を捨てる
・全部のお客様を救おうとする幻想を捨てる

残ったものは驚くほどシンプル。

**「これだけで伝わる」**という核だけが残る。

その瞬間、商品が強くなる。
メッセージが濃くなる。
選ばれる理由が浮かび上がる。

まるで、曇った鏡を拭き上げたように。

■捨てられない人が、年末に沈んでいく。

あのオーナーさんもそうだった。

「全部やらないと不安なんです」
「1つに絞ったら、お客様に飽きられませんか?」

その気持ちはよく分かる。
私もそうだったから。

でも、“全部やる”という行動の正体は、
本当は「自信のなさ」だ。

自分のメニューの強さを信じられない。
だから数で勝負しようとしてしまう。

しかし、ここに最大の落とし穴がある。

“数を増やす=魅力が薄まる”

そして怖いのは、
“魅力が薄まるほど、人は離れていく”
ということだ。

12月は判断スピードが早い。
迷われたら、そこで終わる。

■そして、奇跡は“捨てた瞬間”に起きる。

あのサロンオーナーさんには、
勇気を出してキャンペーンを1つにしてもらった。

「本当に、これだけでいいんですか…?」
涙目で聞かれ、私も胸が詰まった。

でも、やっぱり起こった。

通知が鳴り止まなくなった。

5分おきに予約。
フォロー外からのDM。
「これ、待ってました」というメッセージ。

捨てただけで、
選ばれるようになった。

これは偶然でも、気まぐれでもない。
“必然”だ。

■今日の私は、同じ風景をまた見てしまった。

予約表の白い空白。
焦り。
罪悪感。
年末の恐怖。

でも、同時に知っている。
その状況は一瞬で変わるということを。

増やすより、捨てる。
抱え込むより、絞る。
足し算より、引き算。

それだけで、
売上は変わる。
お客様の反応も変わる。
人生も変わる。

■だからお願い。今日だけは勇気を出して。

全部やろうとしなくていい。
全部救おうとしなくていい。
全部詰め込まなくていい。

ひとつだけでいい。
“今いちばん邪魔をしているもの”を捨ててほしい。

・伝わらない説明
・惰性で続けている投稿
・誰にも響かない特典
・なんとなく残したメニュー
・自分を苦しめる完璧主義

ひとつ捨てるだけで、
お客様の目が変わる。
受け取る言葉が変わる。
売上が変わる。

今年最後の3週間、
あなたがどちら側に立つのか。

予約ゼロで終わるか。
満席で年を越すのか。

それを決めるのは、意外にも
「勇気を出して手放したその1つ」なのかもしれない。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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