【売れる人だけが知ってる】返信率が3倍になる“12月特有の一言”とは?

2025/12/04

気づいたのは、去年の12月14日の夜。
店じまいしたサロンの空気が、やけに冷たく感じた。
暖房をつけているのに、肩のあたりだけひんやりする。
…いや、それは空気のせいじゃなくて、私の心の温度だった。

予約表の「空欄」が、まるで穴のようにぽっかり空いていた。
12月なのに、だ。
本来なら一年でいちばん埋まる時期なのに。

その瞬間、胸がつん、と痛んだ。

「なんで…誰も来ないの?」

努力は全部やってきた。
投稿も、キャンペーンも、企画も。
“やれば埋まる”と信じていた。

でも現実は、
信じたまま動かないままだった。

その夜の沈黙は、今でも忘れられない。
サロンの鏡に映る自分が「来年も同じなの?」と言っているみたいだった。

そんな時だ。
美容系の先輩が、電話越しに静かに言った。

「空いてる時ほど、“埋まり始めてきたので” を使うんだよ」

最初は耳を疑った。
「え?埋まってないのに?」
正直、小さな罪悪感さえあった。

けれど先輩は淡々と続けた。

「満席なんて言わなくていいの。
“動いているサロン”にだけ人は反応するから」

その言葉が胸の奥に落ちていく感覚がした。

まるで「これ、ずっと分かっていたはずなのに、見ていないフリしてたでしょ?」と指摘されたような、不思議な痛みだった。

翌日、震える手で1通のメッセージを送った。

「埋まり始めてきたので、先にご案内だけ送りますね」

たったこれだけ。
たった17文字。

でも送信ボタンを押した指先に、妙な緊張が走った。
返信が来なかったらどうしよう。
嫌われたらどうしよう。
“売り込んでる”って思われたらどうしよう。

五分後、スマホが震えた。

「早めに予約したいです!」

そんなメッセージが届いた。
さらに五分後。
さらに三十分後。

その日だけで、8件の予約が入った。

震えた。

そして気づいた。

12月の人間心理は、他の月と違う。

・「今年最後に整えたい」
・「年内のうちに終わらせたい」
・「どうしよう、間に合わないかもしれない」

この“焦りのスイッチ”が入っている。

だから、
“動き出してる人”に予約が殺到する。

これは、残酷だけど揺るぎない事実だった。

心理学的に見ても、この一言は理にかなっている。

◆12月特有の心理

「みんなが動いているなら、私も動かなきゃ」
という集団行動本能が強く働く。

◆人は“満席”ではなく“埋まり始め”に反応する

満席は「もう遅い」
埋まり始めは「私もまだ間に合う」

◆行動の理由を相手に渡してあげられる

「埋まり始めてきたので」は売り込みではなく
“あなたのために言っている”に変わる。

この3つが一気に作用するのが、
12月だけなのだ。

去年の私は、この一言を言えなかったせいで、
本来入るはずの予約をどれだけ失ってきたんだろう。

人は
“あなたの予約が空いている”ことすら知らない。
“あなたが困っている”ことも分からない。
“あなたが動き始めている”ことにも気づかない。

伝えていないからだ。

だから、選ばれないんじゃない。
ただ、材料が渡されてないだけ。

私はあの夜、鏡の中の自分に
「動き出してないように見えてたよ」
と言われていたのだと思う。

今年。
もし今あなたの予約が止まっているなら。

あなたがそのメッセージを送る瞬間を、
去年の私がそばで見ている気がする。

そしてきっと、こう言う。

「怖くても、伝えてみて。
あなたが思ってるより人はあなたを必要としてるから」

たった一言で、12月は動き出す。
あの沈黙のサロンが、一気に年末の熱を帯びていく。

「埋まり始めてきたので──」

あなたの12月が、
今日から静かに変わり始める。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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