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2025/12/05

12月の空気ほど、人を無言で追い詰める季節はない。
冷たいというより“静かすぎる”。
スマホの通知音が鳴らないたび、胸の奥がきゅっと縮む。

私はあの冬、
「何も起きない毎日」をただ眺めていた。
予約も、問い合わせも、反応もない。

まるで世界の音が消えたみたいだった。

でも、あの沈黙には理由があった。
“私の言葉が誰の心にも届いていなかった”という、
残酷な理由が。

それに気づいたのは、
ある“一言の書き方”を変えた時だった。

12月——
一年でいちばん、読者の心が「閉じる」季節。

仕事のラストスパート、
家族の予定、
年内に終わらせたいことが山のように押し寄せてくる。

だから、普通の投稿では読まれない。
ましてや「空きあります」「キャンペーン中です」なんて、
脳が自動的にスルーする。

じゃあ、どうすればいいのか?

そこで効いたのが、
“一言の物語化” だった。

これは小手先ではなく、
読者の脳の仕組みに直接作用する方法だった。

試しに、同じ意味を“物語化”した一言に変えてみた。

たとえば、

「空きがあります」
よりも、

「今日ひとり分だけ、ぽっかり空いた施術ベッドを眺めていた。」

この一言だけで、
読者の心の扉がほんの少し開く。

なぜなら、人は “物語として認識した瞬間に、想像を始める”からだ。

そして、想像を始めた人は、
次に“反応”する。

私が最初にこの力を知ったとき、
怖いくらい反応が戻ってきた。

「今までの投稿は、届いてすらいなかったんだ…」
その現実に震えた。

12月に特に効くのは、
“読んだ瞬間に映像が浮かぶ言葉”。

理由は簡単で、
疲れている脳が、文字よりも映像を優先して処理するから。

美容・健康系の読者ならなおさら。
美しさ、体感、雰囲気、温度…
「イメージの世界」が感情とセットになっている。

だから、文章じゃなくて
“情景”を届ける。

その結果、
12月だけは、他の月よりも反応率が跳ね上がる。

具体例をいくつか紹介するね。
(全部、実際に反応が3〜7倍になった一言)

──
「静まり返った施術室で、暖房だけがコトコト鳴っていた。」
→ 忙しい12月の“逆転現象”に読者がハッとする。

──
「年末の疲れが出始める背中のラインを、今日のお客様の姿勢で思い出した。」
→ 読者自身の状況を重ねやすい。

──
「鏡越しに、お客様の目の奥に“あ、軽くなった”が浮かんだ瞬間。」
→ ベネフィットが情景で伝わる。

──
「予約表の空白が怖かった。でも今日は、その空白に“必要としている人”の顔が浮かんだ。」
→ 恐怖の共有 → 共感 → 行動につながる。

──
「あと2名だけ、今年のうちに整えられる。」
→ 希少性 × 温度感が同居した強い一言。

どれも短くて、淡々としている。
でも、
“読者に想像させる仕掛け”が入っている。

これが12月の「予約ゼロ地獄」を抜けた理由だった。

正直に言うと、
私は去年、このことを知らずにすべて失った。

SNSを更新しても、
キャンペーンを続けても、
何も起きなかった。

動かなかったのは、私じゃなくて、
“読者の心”だった。

でも今ならわかる。

読者の心は、「情報」ではなく「物語」で動く。
特に、12月だけは。

あなたが今、「反応が止まった…」と不安になっているなら、
まずは一言でいい。

今日の空気でも、
施術室の光でも、
あなたの手の温度でもいい。

“映像として浮かぶ一言”を、文章の最初に置く。

それだけで、世界が変わる。

予約ゼロの沈黙は、
静かに崩れ始める。

そして、
あなたの言葉は、
驚くほどまっすぐ届き始める。

今年の12月は、
その一言が全てを変えるかもしれない。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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