売れる人は絶対にやらない。“商品の紹介から始める投稿”という致命的ミス。

2025/12/21

少し前の話だけれど、スクロールの手が止まった投稿があった。
“新作メニューのご案内です!”
そんなタイトル。
写真も綺麗。
説明も丁寧。
値段も適正。

なのに、反応がほとんどない。
私はその画面の静けさを見た瞬間、
胸の奥がズンと重くなった。

…あの頃の自分の投稿と、まるで同じだったから。

あの日の通知欄の“0”が、
急に指先の感覚を思い出させた。
何度も更新しても、
誰ひとりとして反応しなかったあの冷たい画面――。

私はあの地獄を、二度と忘れたくない。

■“売り込み臭い人”になるパターンはいつも同じだった。

商品から語り始める投稿。
メニューの説明から入る投稿。
効果・手順・料金の羅列。

あの時の私は本気で
「ちゃんと説明してるのに、なんで伝わらないの?」
そう思っていた。

でも今なら分かる。

読者は、
あなたの商品に興味がない。
興味があるのは“自分の悩み”だけ。

これは残酷なようで、真実だ。

だから、どれだけ商品を丁寧に説明しても、
興味の扉は1ミリも開かない。

むしろ、
“売り込みモードに入ったな”
と警戒されてページを閉じられる。

私は何度もこれをやって、
何度も心を折られ、
何度も画面の前で固まった。

■売れる人の投稿を観察すると、ひとつの“真逆の法則”がある。

売れる人は、絶対に――
商品から語らない。

代わりに、こう語る。

・「こんなお客様の声を聞いた」
・「今日、こんな出来事があった」
・「冬になると増える“あの悩み”の理由」
・「こんなふうに苦しんでいた人が多い」

つまり、
読者の世界から話し始めている。

だからスクロールが止まる。
だから「私のことだ」と思ってもらえる。
だから“売り込み”に感じない。

投稿には順番がある。
それを間違えた瞬間、全てが崩れる。

■あの日の私は、その順番を完全に間違えていた。

思い出すだけで苦しくなるけれど、
あの頃、本当に必死だった。

予約が埋まらない。
新規の問い合わせもない。
常連さんも忙しくて来れない。
売上の見通しが立たない。

なのに、私はまだ気づかないでいた。

「商品の魅力を伝えなきゃ…!」
そう思って、さらに商品の投稿を重ねる。

でも、反応はますます落ちる。
文章が上手くなるほど、逆に反応が減っていく。
ある意味、地獄。

そしてある時、ひとりの読者の一文が胸に突き刺さった。

「あなたが何を売っているのかより、
私はあなたが誰に寄り添ってくれるのか知りたいです。」

私はその瞬間、椅子から動けなくなった。
商品を語る前に、
“人を語る”必要があったのだと。

■だから今、私は順番をこう変えた。

STEP1:読者の日常を切り取る(物語フック)

「最近、こんな相談が増えてます」
「寒さのせいか、こんな声をよく聞きます」
「私自身、ここ数日で気づいたんですが…」

→ ここで読者は「私のことだ」と思う。

STEP2:真実(インサイト)を教える

「実はこれ、自分では気づきにくいんです」
「ほとんどの人が誤解しています」

→ ここで“価値”が生まれる。

STEP3:最後の最後に商品を紹介する

「だから私は、このメニューを作りました」

→ “売り込み”ではなく“救済”になる。

■順番を変えるだけで、

予約が戻ってくるなんて誰が思っただろう。

初めてこの法則を実践した日、
DMが1件入った。
次の日は3件。
その次は7件。

“商品の紹介を減らしたのに、予約は増える”

これが現実だった。

■最後に。

あなたがもし、
今も「商品から語る投稿」を続けているのなら――

その投稿は、
読者にこう伝えてしまっている。

「あなたの悩みより、私の商品を優先します」

そんなつもりがなくても、
投稿は残酷なほど正直だ。

順番を変えるだけでいい。
たったそれだけで、
読者の心はやわらかく開いていく。

投稿とは、商品を売る場所ではなく、
“関係をつくる場所”。

そこを間違えなければ、
結果は必ず変わる。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
Copyright (C) アイティコンサル光 All Rights Reserved.