売れる人だけが知っている。迷っている見込み客を“そっと背中押し”する3つの揺れ。

2025/12/25

最近、DMを開くたびに感じることがある。
“返す直前で止まっている指”の、あの重たい気配。

押せば届くはずなのに、届かない。
ほんの一瞬の揺れで、見込み客は静かに離れてしまう。

昔の私は、その揺れの正体にまったく気づけていなかった。
だから勢いでメッセージを送り、言葉の強さで埋めようとして、
逆に相手を遠ざけてしまっていた。

でも、見込み客が離れていくのは、冷たいからでも、無関心だからでもない。
もっと静かで、そしてもっと怖い理由がある。

実は人が申込みボタンを押せない理由の9割は、
“あなたの商品”ではなく、“あなたの前で揺れている自分の心” にある。

その“揺れ”は、大きく3つに分かれる。

そして、この3つを扱えた瞬間、
DMの返信率は驚くほど変わる。
読者の心に火が灯るのを、手のひらで感じるようになった。

■揺れ①「私はどうせ続かない…」という自己否定の揺れ

この揺れは根深い。
本人ですら気づいていないことが多い。

“申込みたい気持ち”と
“どうせまた挫折する未来”が
同時に胸の中でぶつかって揺れている。

以前ある方に言われた言葉がある。

「私、何を始めても途中で折れるんです。だから怖いんです。」

この言葉を聞いた瞬間、胸の奥に冷たいものが走った。

人は、変わることに前向きになれないのではなく、
変われなかった自分をまた見るのが怖い のだ。

この揺れには、商品説明は逆効果。
必要なのはたった一言。

「今回は一人で頑張らなくていいですよ。」

この“責任を一緒に背負う温度”だけが、
自己否定の揺れを静かに止める。

■揺れ②「今決めて損したくない…」という恐怖の揺れ

12月の読者は、想像以上に“損失回避”に敏感だ。
年末のお金・予定・疲労・家族の事情…
すべてが重なる季節だからだ。

だから本当は興味があっても、こう揺れる。

「もっといいタイミングがあるかもしれない」
「今申し込んだら損するかも」

この揺れを無視して、
「今だけ◯%オフ!」と叫んでも、逆に引かれてしまう。

売れる人は、損得ではなく未来の後悔を軽く描く。

「1月に“やっぱりやっておけばよかった”と感じる未来だけは避けたいですよね。」

この一言は、押しているようで押していない。
揺れに名前を与えて、静かに整理するだけ。

それが、怖いほど刺さる。

■揺れ③「ここは安全な場所だろうか…」という警戒の揺れ

最後の揺れは、もっとも見落とされる。

読者は商品の魅力では動かない。
“安心”の量で動く。

なのに売れない人ほど、投稿をこう始めてしまう。

・商品の良さ
・自分の実績
・キャンペーン
・価格
・ビフォーアフター

どれも悪くない。
だけど 順番が致命的に間違っている。

揺れている相手に一番必要なのは、
説得でも値段でもなく、
「あなたの気持ちをわかっていますよ」という“安全確認”。

私は投稿の最初の一文を変えてから、
本当に返信が戻るようになった。

「最近、寒さで体が言うこときかなくなっていませんか?」
「気づいたら、自分のケアが一番後回しになりますよね。」

この“生活の温度”を感じる一文こそが、
どんな商品説明よりも強い。

人は、安心をくれる人の言葉だけを最後まで読む。


■3つの揺れを整えられる人だけが、迷っている見込み客の背中を押せる

強い言葉はいらない。
売り込みはいらない。
押す必要も、無理に説得する必要もない。

必要なのは、
相手が揺れているポイントを、先に言語化してあげることだけ。

すると読者はこう思う。

「なんで私の心の中がわかるんですか?」
「この人なら大丈夫かもしれない。」

その瞬間、揺れは止まる。

迷いが静まり、
心が前に進む準備が整う。

私は今も毎日、自分自身に問いかけている。

“今日の投稿は、揺れている人の灯りになれているだろうか?”

もし、どこかで迷っている読者がいるなら、
あなたの一文が、その人の未来の分岐点になるかもしれない。

その責任の重さが、今日も私を文章の前に座らせる。

プロフィール

黒岩倖光(くろいわ ゆきみつ)

テクノロジーセラピスト
⚫︎やっていること
AI・スマホ・タブレット・パソコン活用指導
WEBマーケティングコンサルティング
社長の頭に汗をかくマーケティング勉強会
個人商店・医院・サロン向けショート動画・ライブ配信支援
⚫︎こんな人に届けたい
アイデアはあるがどう伝えれば良いかわからない
良い商品を扱っているのに、なかなか売れない
人前に出て自分を売り込むのが苦手だ
儲けることに罪悪感があって行動ができない
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